〜もくじ〜
- 0.1 神谷宗幣はなぜ「女性蔑視」発言を繰り返すのか?
- 0.2 街頭演説での発言が再炎上した2025年7月
- 0.3 過去にも繰り返された“家庭観”と“女性観”
- 0.4 “女性蔑視”とされる理由とは何か
- 0.5 「女性活躍社会」への反発としての発言
- 0.6 神谷宗幣と参政党への批判とアンチの存在
- 0.7 過激発言をしているのに支持される理由
- 0.8 若年層の“信頼感”とカリスマ性
- 0.9 保守と陰謀論の境界線
- 0.10 女性と社会の未来像の乖離
- 0.11 保守思想の限界と「家庭神話」への回帰
- 0.12 結論:分断の象徴としての参政党
- 0.13 合わせて読みたい(まとめ記事)
- 1 【呆然】マジかよ……参政党の過激発言が止まらないwww
- 2 【動画アリ】うわぁ……参政党 神谷代表vsアンチin大阪www
神谷宗幣はなぜ「女性蔑視」発言を繰り返すのか?
2025年の参議院選挙を前に、政治の世界ではさまざまな発言が注目を集める中、参政党代表の神谷宗幣による「女性蔑視」とも取れる言動が物議を醸しています。
- 「女性が社会進出すると少子化になる」
- 「子どもを産めるのは若い女性だけ」
- 「男女共同参画は国家衰退の原因だった」
こうした発言は、支持者からは「本音で語る政治家」として歓迎される一方、一般有権者や多くの女性層からは「時代錯誤」「差別的」として批判の声が上がっています。
本記事では、神谷宗幣の過去の発言・思想傾向・政策的立場を深掘りし、なぜ彼が繰り返し“女性蔑視”とされる言動を行うのかを読み解いていきます。
街頭演説での発言が再炎上した2025年7月
2025年7月、神谷宗幣は盛岡市での街頭演説で次のように発言しました。
「今まで男女共同参画とか間違ってたんですよ。子どもを産めるのは若い女性だけなのに、働かせよう働かせようとしてきた。そりゃあ少子化になるのは当たり前でしょ?」
この発言はSNSで拡散され、「女性の社会進出を否定するものだ」として瞬く間に炎上しました。横浜、那覇、札幌など各地で抗議のスタンディングデモが開催され、「差別に投票しない」「出産だけが女の役割ではない」といったプラカードが掲げられました。
一方で神谷氏本人は、自身のYouTubeチャンネルで「事実を述べただけ。感情論で言葉狩りするのはおかしい」と反論し、発言を撤回することはありませんでした。
過去にも繰り返された“家庭観”と“女性観”
神谷宗幣氏は以前から、「女性の生き方」に関する固定的な価値観を繰り返し表明してきました。以下はその主な例です。
- 専業主婦こそが国を支えてきた
- 男女平等の名のもとに家庭が破壊された
- ジェンダーフリー教育は家庭崩壊の一因
- 母親が家にいることで子どもは健やかに育つ
また、2022年の参政党立ち上げ時の政策ブックにも、「女性の家庭回帰を支援」「伝統的な家族モデルを再評価」といった文言が並んでいました。
こうした発言が積み重なることで、彼の女性観が単なる“一発炎上”ではなく、一貫した思想に基づくものであることが明らかになっています。
“女性蔑視”とされる理由とは何か
神谷氏の発言がなぜ「女性蔑視」とされるのか。その理由は主に以下の通りです。
- 出産を女性の“義務”と捉えるかのような発言
- 社会で働く女性の存在を軽視している点
- 非婚・共働き・DINKs(子どもを持たない選択)を否定する価値観
- 主張が宗教的・道徳的な押しつけに聞こえる点
現代日本は多様な生き方を認める社会へと進んでいます。神谷氏の発言はその流れに真っ向から反しており、それゆえ激しい反発を招いているのです。
「女性活躍社会」への反発としての発言
神谷氏の主張は、日本政府が掲げる「女性活躍社会」の流れとは正反対です。政府はこれまで、企業や自治体に女性登用を促し、保育支援・時短勤務・男女平等教育の普及を進めてきました。
一方、神谷氏はその方向性に疑問を呈し、「家庭を空洞化させた」「本質を見誤っている」といった批判を続けています。
現代社会が見過ごしてきた“家庭の価値”を再評価すべきだというメッセージも含まれており、一部の保守的な有権者には強く支持されているのが実情です。
神谷宗幣と参政党への批判とアンチの存在
神谷宗幣氏と参政党に対する批判の声は少なくありません。
特に「女性蔑視」発言が拡散された後、SNSやネット掲示板では、参政党に対して「時代錯誤な価値観を押し付けている」「憲法や人権に反している」といったコメントが相次ぎました。
また、参政党はワクチン陰謀論や教育現場への「スピリチュアル思想」導入など、科学的根拠に乏しい主張を掲げることでも注目されてきました。
党の公式チャンネルや神谷氏の演説では、マスメディアへの不信感や「真実を知っているのは我々だけ」といった陰謀論的言説がしばしば見られます。
過激発言をしているのに支持される理由
にもかかわらず、参政党には根強い支持層が存在します。その背景には、既存の政党や社会体制への「失望」や「閉塞感」があります。
特に地方在住の中高年層を中心に、「誰も自分たちの声を代弁してくれない」と感じている層が、神谷氏のストレートな言葉に共感しているのです。
また、YouTubeなどのSNSを活用した情報発信によって、若年層にも一定のリーチがあります。政治に関心を持ち始めたばかりの人にとって、「既存メディアにない情報を届けてくれる政党」として映ることも少なくありません。
神谷氏の過激ともいえる発言が一定の支持を集めるのは、単にその内容に賛同しているというよりも、「他に信じられる選択肢がない」「自分の現状を代弁してくれている」と感じているからなのです。
若年層の“信頼感”とカリスマ性
神谷宗幣氏の発言は、政治的には過激とされながらも、特に若年層や新規の政治参加者にとっては新鮮に映ることがあります。
学校教育やテレビに触れる中で感じていた「言えない本音」を代弁してくれる存在として、YouTubeやSNSを通じて彼を知った人々にとって、神谷氏のメッセージは「既存のしがらみのない政治家」としてポジティブに捉えられる傾向があります。
参政党、2022年参院選でも若年層では8%取ってますからね。3年経てばさらに躍進するのは特に不思議ではない https://t.co/tweIy6bxKu
— 雪だるま@選挙 (@election_yuki) June 22, 2025
とりわけ「家族」「愛国」「教育」「健康」など、一見すると保守的だが誰にとっても重要なテーマを扱うことで、聴衆の“共感スイッチ”を的確に押しているのです。
その手法はマーケティング的にも緻密で、動画のサムネイルやタイトルには「真実」「覚醒」「騙されるな」といった強いワードが並び、視聴者の関心を引きつける構成となっています。
保守と陰謀論の境界線
参政党がよく批判を浴びるのは、その政策提言や主張が「保守思想」と「陰謀論」のあいまいな境界に位置している点にあります。ワクチン忌避、グローバリズム批判、教育現場の“左傾化”への警鐘といった主張は、それ自体としては議論の余地があるものです。
しかし、科学的根拠が乏しかったり、「敵の存在」を過度に強調することで、対立構造を煽ってしまう傾向があります。これにより、神谷氏や参政党のメッセージが「まともな政策議論ではなく、不安や怒りを煽るプロパガンダではないか」と警戒されるのです。
女性と社会の未来像の乖離
神谷宗幣氏の“女性観”は、戦後の高度成長期における「夫は外で働き、妻は家庭を守る」という時代の価値観に強く根ざしています。しかし、令和の時代において、女性の社会進出は単なる権利保障にとどまらず、経済や労働力確保、イノベーションの推進においても必要不可欠な要素です。
それにもかかわらず、「家庭に戻れ」「母親であることが第一」といった発言は、現代を生きる女性のキャリアや生き方を否定することになりかねません。多様な選択肢を尊重すべき時代にあって、神谷氏の思想は“懐古的な理想”であり、社会の進化と衝突しているといえるでしょう。
保守思想の限界と「家庭神話」への回帰
神谷氏が繰り返す女性に関する発言には、彼自身の価値観の根底にある「家庭回帰」への強い執着が見て取れます。彼は過去の講演や著作で、「家族こそ国家の礎」「母親が家にいることで社会が安定する」といった発言を繰り返しており、国家観と家庭観が密接に結びついているのです。
このような思想は、かつての中曽根康弘元首相や石原慎太郎氏など、保守系政治家にも共通して見られた傾向ですが、21世紀の現代社会においてはすでに通用しない側面も多いと言えます。
家族の在り方は一様ではなく、多様性を認める社会への変化が進んでいる以上、一部の価値観だけを絶対視する姿勢には限界があるのです。
結論:分断の象徴としての参政党
神谷宗幣氏の「女性蔑視」発言が社会問題化する一方で、参政党が支持を拡大している現状は、現代日本が抱える政治的な断絶や不信の象徴とも言えるでしょう。
表面的な言葉の激しさだけでなく、その背景にある社会の分断に目を向けることが、今こそ求められているのです。