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【双星の陰陽師】天緑若虎(スピンオフ)のネタバレと感想!清弦の過去のお話し

天緑若虎は繭良(まゆら)の父である清弦(せいげん)と母である紫(ゆかり)が出会い、清弦が白虎として目覚める話し。

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序章

清弦は土御門島では、陰陽師がケガレとなってしまう『呪禁物忌』の呪いが蔓延していた。

呪禁物忌に憑かれた者は、自我を失い人々に襲いかかる。

その前に呪いにかけられた陰陽師を排除する役目を担った特殊部隊『律』、この律を束ねていたのが清弦の生家『天若家』であった。

 

つまり、この頃の清弦はケガレではなく同胞の陰陽師を殺すことが仕事であり、清陽院(陰陽師育成機関)でも島中からも疎まれていた。

 

第1話 血染めの虎

紫は本土で植物の研究員として働いており、夜遅くまで1人で研究をしていると兄である理士(さとし)が訪ねて来た。

理士は本土から見極めの儀をパスして呪禁物忌の呪いにかかっており、自我を無くす寸前だったが清弦が紫の目の前で理士を殺してしまう。

紫に催眠の呪をかけ、今起こったことを忘れさせようとするが「どうして、そんなに悲しい瞳をしているの?」の一言を残して紫は眠りについた。

 

理士を殺した後、島に戻った清弦は禍野でケガレ祓いの任務についていたがイライラしてしており、紫のことを考えていると不覚にもザコのケガレから一撃もらってしまう。

 

4年前、清弦の祖父『孤弦(こげん)』が息を引き取る前に白虎の霊符は清弦の父『止弦(しげん)』ではなく、清弦に託された。

しかし、清弦ほどの実力があっても4年経った今でも、白虎の力を使えないままだった。

 

ザコのケガレに不覚を取ったこと、同胞殺しに迷いがある息子をなじる止弦と、聞く耳を持とうとしない清弦。

それどころか、呪禁物忌の呪いにかかった自分の母親を殺した止弦には、強い怒りと嫌悪感を持っていた。

 

清弦はかつて、物心ついた時から止弦から苛烈な修行を課せられており、体中キズだらけだった。

しかし、教えられるのは奪うことばかりで本当に強くなれるか不安だった少年時代。

そんな時、孤弦は一生かけて清弦にとっての「強い」ってことを見つけること、何のために拳を振るうのかを見つけるように教えた。

 

使えない白虎の力、父親のこと。

腹が立って蹴り上げた段ボールから、女性の悲鳴が聞こえる。

開けてみると中には、土御門島に密航してきた紫がいた。

 

第2話 家族のはじめ

息子を連れて有馬のところに相談しに行くと、紫は土御門島の植物の調査するために滞在することの許可を願い出た。

有馬はケガで任務に参加できない清弦を監視役と面白半分のために、清弦の家に滞在することを提案する。

 

清弦は父親の顔を見たくなくて、ボロ屋に1人暮らししており、中はゴミ屋敷と化していた。

それを見兼ねた紫は家を片付け、夕食を作ってあげるが、断ろうと思えば断れたはずなのに家に招き入れた自分に戸惑う清弦だった。

 

第3話 月下の嘘

紫との同居が始まって1週間、清弦は紫の調査に付き合っていると覆面をした2人組に絡まれる。

出てきた瞬間に鳴海と新だとバレ、有馬からの差し金であったこともバレてしまう。

 

紫と同じ時間を過ごしていく中で、清弦は紫と過ごす時間が悪くないように思い始めていたが、紫が植物の調査で島を訪れたわけではないことに気付く。

 

実は紫は兄を殺した男を探すために島を訪れていたが、清弦の催眠がかけられており思い出せるのは虎のお面を付けていたことのみ。

そして、天若家の傘下である清弦のいとこ『夕弦(ゆづる)』から止弦に清弦が紫を匿っていることを報告されてしまう。

 

第4話 過ちを君に

清弦は任務とはいえ同胞を殺すことに、精神的にもかなり疲弊していた。

家に帰ると紫に任務の時に使用するお面を見られ、兄を殺した犯人であることがバレてしまう。

 

咄嗟に術をかけ紫を眠らせたと同時に、止弦から紫の動向を監視するよう命令されていた夕弦が姿を現わす。

止弦は紫を捕え、清弦に自分の前に出頭させるよう命令しており、清弦が断った場合は紫の身の安全は保証しないことを伝える。

 

清弦が止弦の前に出頭すると、止弦は紫を匿っていた清弦に怒り心頭で、清弦自ら紫を殺すように伝える。

清弦が殺さなくても他の者に殺させることを伝えられると、地下牢に捕らえられている紫のところに向かう清弦。

 

第5話 清弦さん、ありがとうございました

地下牢に閉じ込められている紫のところに向かった清弦。

今から自分に殺されること

兄の理士は呪禁物忌だったこと

自分が何人もの同胞たちを殺してきたこと

紫に自分を殺させて敵討ちをさせてやれないこと

これらを伝えた。

 

しかし、紫は最初から清弦に敵討ちする気などなく、逆に自分を助けてくれたお礼と清弦が何も間違ったことをしておらず、大切なものを守ってきた立派な陰陽師であることを伝えた。

 

死を覚悟した紫だったが、清弦は地下牢の柵を破壊し紫を連れて脱出することを決めた。

地下牢から地上に続く階段には夕弦がいたが、止弦に見つからないように分家所有の港を使うことを助言して道を譲った。

 

港に着いた2人だったが、すでに止弦は先読みをしており紫に向かって攻撃、身を挺してかばった清弦は手負いとなってしまう。

 

第6話 俺の掟

夕弦をボコボコにして放り投げ、足を踏みつける止弦に立ち向かう清弦。

しかし、手負いのため分が悪く追い詰められてしまうが、清弦にとっての強いとは『惚れた女を死んでも守り抜くため』だと気付いた瞬間、白虎が現れた。

 

祖父である孤弦も清弦同様に天若家の掟に心を痛め、白虎を受け継ぐためには人が当たり前に持っている愛が必要だった。

迷いをなくした清弦に白虎が応え、力に目覚めることとなった。

 

最終話 繭を紡ぐ

攻撃もろとも、白虎の一撃で叩き伏せられた止弦は、何とか立ち上がり白虎の爪に自ら突っ込み致命傷を負う。

 

罪を背負いながら紫と歩んでいく決意をした清弦を見て、止弦は荒れ狂う海に自ら身を投げ自殺してしまう。

 

数ヶ月後、鳴海・新・有馬とともに呪禁物忌を生み出していた当時8位の婆娑羅『千倉』の討伐に成功。

長い間、土御門島の人々を苦しめた呪禁物忌は混雑されることとなり、清弦は島での悪名を名声へと変えるのであった。

 

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双星の陰陽師 天緑若虎のネタバレでした。

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まとめ

清弦の過去、天緑若虎のネタバレでした。

スピンオフの作品といえば、多くは本編の作者とは別の人が書くのですが、この作品も助野嘉昭先生が描かれている時点でかなり面白いです。

今とは違うちょっとウェットな清弦は一見の価値ありですよ!