今回の話しは家出をしてきた杏里(岡本 杏里)。露出が多い服に派手なアクセサリー。渋谷や新宿にいそうなギャルと田舎には不釣り合いだ。
ド田舎の駅で「今新宿駅にいる、塾に行く」と嘘をついてバスに乗る。
そんな嘘を聞いていた田辺(佐野史郎)も、不思議そうな顔で女の子を追いかけてバスに乗る。
家出娘
ド田舎のバスだけあって乗っているのは、岡本と田辺のみ。嘘をつく電話に田舎に合わない派手な格好・大きなバック。
田辺は岡本が家出してきたことに気付き、声をかける。最初は無視をする岡本だったが、話しかけてくる田辺に根負けしたように話してくる。
早く家に帰るように説教する田辺だが、堰を切ったように話す杏里。
実は杏里は家や学校では真面目ちゃんで通っている優等生。しかし、そんな真面目ちゃんでいるのも疲れて家出をしてきた。
派手な格好も本当は嫌い
真面目にしてるのも疲れた
誰が友達かも分からない
友達に信用されていない
友達を信用してない
人間関係も面倒くさい
親も気にかけてくれない
結果だけで評価されるのが嫌い
自分のイメージとか人間関係とか、全部捨てたくて家出した杏里。
田辺のような人間からしたら向かい合って話せば良いと思うが、最近の若い者は面と向かって話すことはしない。
面と向かってぶつかってこない相手に、勝手にぶつかっていったところで何もなりはしないことを杏里は知っている。
田辺に話し方は、どこか「子供のくせに」感が出ている。
そんな話し方の田辺に対し、杏里は「今の若者がどれだけ自分を押し殺して、複雑なことを考えながら生きているか」を一生懸命話した。
子供が決めること
田辺は、最初は金八先生のような熱心な奴に見えたが、杏里と話している内にちょっとイメージが変わってくる。
実は田辺にも19歳になる娘がいるのだが、大きくなるたびにコミュニケーションが取れていなかった。
杏里に娘の好きな食べ物や趣味を聞かれて、答えられず「お前に関係ない」と言うしかない田辺。
習い事にも塾にも通わせた。
しかし、一生懸命に勉強していた娘の気持ちも分かろうとしないし、面と向かって話していなかった。
十分な環境を与えたつもりだったが、そんなもん子供が決めることで、親が決めるものではない。
そのことを杏里に指摘され、言葉が出ない田辺だった。
おばあさん乗車
2人で言い争っていると、1人のおばあさんが乗り込んできた。
手を貸しよく話してくれる杏里に、最初は派手な格好していて誤解していたおばあさんだったが、次第に心を開いていく。
夏休みになっても孫はこない
忘れられたかもしれない
お婆さんは1人老いていくことに人生を投げかけていた。
しかし、どうでもよくなってしまったら楽しみがなくなる。そんなお婆さんを見ておられずに杏里は説得をする。
「なんだかんだ、子供には親が必要だから」
しかし、おばあちゃんは首を縦に振ることはなかったが、笑顔でバスから降りて行った。
浜辺でバスから降りた杏里は決心して母親に電話した。
塾をサボったことはバレていたが、すぐに帰ることと、夕飯がハンバーグじゃないと帰らないことを伝えて電話を切る。
そして、塾をサボって少し真面目ちゃんを脱却した杏里は、海に向かって言いたいことをぶちまけた。
まとめ
『家出のススメ』は大人な田辺(佐野史郎)より、子供の杏里の方が何でも複雑に考えており、大人な意見を話していたように感じます。
若者ほど、杏里の意見に共感できるのではないかと。。。。
それだけ、今の人間関係も複雑になってきて難しいということですね。