ようやく発売された疵面(スカーフェイス)8巻。
8巻は最初にExtra Blowが5話収録されておりり、少しクスッと笑えるような花山薫の日常が描かれています。
その後に、54撃〜57撃の本編となっています。
〜もくじ〜
Extra Blow
ちょっと笑える番外編です。
勲章
花山組の事務所にT・Nモータークラブの野本がお礼参りに訪れる。
以前は花山を仕留め名を上げようと考えており、マシンガンで強襲するも握撃で返り討ちにあっていた。
今ではそれを勲章と思っている野本。
野本はヤバイ仕事から足を洗い念願だったバー(店)を花山組の目と鼻の先のビルの3階に出した。
今の夢は花山薫が来る店にすること。
頬を赤らめながら夢を語る野本、花山はたまに顔を出すことを約束した。
折角の
珍しく熱心に机に向かう花山。
木崎が覗き込むとカラーペーパーを使い、花山は道具も使わずかなりのクオリティの薔薇を作っていた。
花托部分(花な根元)をねじって作っているが、そのねじった回数が半端ではない。
1つ折りにかかる力を1gとしても、紙を8回折ろうとすれば210万倍(2t以上)の力が必要となる。花山じゃないとできない芸当に木崎は「綺麗スね」と声をかけると、花山は初めて木崎の存在に気付く。
折角作った薔薇を握りつぶして木崎のデコに投げると、紙といえど花山の力で硬く握られた紙は凶器で、あまり痛さに大声を出す木崎。
その声に驚いて組員がぞろぞろとやってくると、デコから血を流す木崎の姿が。
「ナンデモナイ」と怒る木崎にビビって組員は退散。
花山は自分が薔薇を作っていたことを誰にもバラされたくなかったようだった。
平穏
下っ端の田中と上田は、いつものように台所の片付けをしているとアイスクリームメーカーを見つける。
花山を含む幹部たちの元に持って行くと、ヤクザ事務所に
ありえねえだろ
究極にダメなやつ
情けない
まったく一体誰が
と、各々好き勝手言っていると、下を向いてキレている花山に気付いた木崎。みんなを制止しようとするが、悪口は止まるところを知らない。
田中が犯人探しを申し出たところで、田中以外は花山がキレていること、アイスクリームメーカーの持ち主が花山であることに気付き、血の気が引いて行く。
1人だけ気付いていない田中に、木崎が顔面にパンチを繰り出し、田中は気絶。
満場一致でアイスクリームを食べることになり、田中(バカ)の犠牲により花山組の平穏は保たれた。
キングクラブ
花山組にかなりでかいタラバガニが2杯も送られてきた。さっそく、花山邸ではカニ鍋をして組員に振舞われる。
1杯はすでに鍋にされ、もう1杯は桶に入れられて食べられるのを待っている。
さっそくカニが煮えるがハサミを使っても、カニの殻は硬くなかなか食べれない組員たち。
花山はタラバガニの殻を握力だけで握りつぶして身を丸々剥いている姿に、組員たちは驚嘆を隠せない。
気付くと桶に入ってたカニご脱皮を始めており、そんなはずはないのだが皆一様にカニは仲間のように搾られるのが嫌で脱皮したと、カニの心中を察した。
スペック戦の後
本編バキで警察署の前でスペックと戦った後の花山。
病院に運ばれるも「複数の弾丸を誤って噛んだ」と嘘をつく木崎だが、両膝は明らかに銃で撃ち抜かれているし嘘だということは医者は百も承知。
組員に肩を借りながら、早々と退院しようとする花山だったが、医者はもちろん制止する。
階段を降りるときに組員がよろけて転倒すると、膝を撃ち抜かれている花山も階段を転げ落ちる。
受け身をとった花山だが、勢いは止まらず壁をブチ抜き病院の5回から転落。
花山はなんともないように起き上がりメガネをかけ直した。
本編
ここから疵面の本編です。
第54撃 素手喧嘩
事務所で組員と談笑している花山のもとに1本の電話が入り、源王会のNO.6の山中から喧嘩の誘いを受ける。
事務所の下で待つ山中は買い物帰りの田中と上田に遭遇。三下だが、喧嘩だけは強い上田を1発で仕留めた山中に田中は驚く。
花山が事務所から降りてくると2人で近くのパーキングに移動し、喧嘩が始まる。
30分以上続いたど突き合いは、手数では圧倒的に山中が上回るがダメージは歴然と花山の方が与えている。
山中自身、花山に会った瞬間に勝てないことはわかっていたが、どうしてもタイマンを張りたかった。
山中の歯も折れ、顔の形が変わったところで最後のパンチが入り完全決着。
花山自身、白いスーツが血だらけになり山中に肩を貸すが「なァ花山、意外と喋るんだな」の一言に、大通りで山中を投げ捨て1人帰って行く。
そんな背中を見ながら、山中は心の中で礼を言った。
55撃 この稼業
祭りに訪れた藤木組。
金魚すくいを子供たちと楽しむのは秋田太郎(花山の大親分)と、護衛する屈強な組員たち。
藤木組NO.5の長尾は悪い予感がしてガードを固める。
その頃、花山はビール缶をありえないくらいに丸めてくれると、小さな子供たちに大人気で次々と缶ビールを差し出されて飲んでは丸めを繰り返していた。
藤木組総本部では藤木組NO.2の池鳶が引退するにあたり、招集がかけられ組員たちは池鳶に残留するよう懇願する。
夏祭りから引き上がり、車に乗り込もうとする秋田と護衛たちはワゴンからマシンガンを持って現れた男たちに襲撃されてしまう。
トイレに行っていた花山は、何かに勘付き急いで現場に向かうがマシンガンに撃たれて倒れる秋田と護衛たちを見て立ち尽くした。
56撃 翌日は眼前の富士
襲撃された藤木組の被害は死亡者が8人、秋田は意識不明の重体の大惨事。
藤木組は幹部と警部補の岡本(マル暴のエース)を含めて話し合い真っ最中で、何とか秋田は持ち堪えているようだが、こんな状態では池鳶も引退とは言ってられない。
幹部は池鳶に組長代理を申し出て、1度は断る池鳶だったが、周りからの強い要望に飲むしかなかった。
警察は「秋田が撃たれて誰が喜ぶか?」を考え、岡本は暫定でもトップに立った池鳶を疑う。その夜、1人歩く岡本を創面なら出てきた殺し屋に顔面を前後に真っ二つにされ殺されてしまう。
花山は秋田襲撃から車を走って追いかけており、舎弟の柴千春が迎えに来た。
花山がいた場所は富士山が目の前に見える田舎道で、靴も履いておらず裸足だった。
第57撃 2つの源王会
藤木組と敵対する源王会。
源王会NO.2の川村は刑務所に収監されており、NO.5の峰は面会に来ていた。
秋田が襲撃されたことを川村に伝え、川村に用心するように伝えられた峰。
源王会NO.7の川村膳治(収監されている川村の息子)は、秋田にトドメを刺しに行こうとする組員を制止する。
膳治の目的は秋田よりも先に峰を殺すことだった。
膳治に命令された組員たちは、車やバイクが並ぶガレージで銃で丸腰の峰を襲撃するが、人間離れした峰はなかなか倒れない。
膳治が現れ、峰に1発お見舞いすると宙を舞い壁に叩きつけられ瀕死となる。
膳治は組員から銃を奪い取り、峰の顔面に弾丸を2発お見舞いして峰は死んでしまう。
花山はシャワーを浴びながら、子供の頃からイタズラされたことを思い出していた。
今までのイタズラは誰の仕業か分からなかったが、今回の襲撃はワケが違う。
犯人を必ず炙り出す。「絶対に赦さん」心に固く誓う花山だった。
まとめ
打ち切りになったという噂もあり、もしかしたら最後の疵面になるかなと思ってきました。
最後まで読むと2018年(37+38号)で休載したようですが、2019年(4+5号)で復活しているようなので、9巻も期待できそうで安心しました。