今回のお話しは、異世界のダンジョンからコガラシがゆらぎ荘に帰ってきた。
しかし、朧の神速が暴走して時が止まってしまった世界の続きから。
龍雅城へ
神速の暴走はコガラシの膨大な霊力を使い切るまで続き、何年かかるか分からない状況。
霊撃を撃ちまくって霊力を尽かさせようとするが、異世界のダンジョンで霊力を操る能力を封印されてしまったため霊撃は撃てず。
術者が寝れば術が解けるかもしれないと、2人して眠ってみたが失敗。
2人はとにかく、朝食を摂ることに。
神速中でも腹が減ることに驚くコガラシ。
神速とは設定がしてあり、例えば空気抵抗を受けずに動けると設定されているため、超音速で動いても衝撃波は生まれない。
朧も完全に把握しているわけではないが、いろいろな設定があるらしい。
そこで、龍雅城の神刀に関する古文書で発見した術であれば、神速を解く方法も書いてあるのではないかと思いたった2人。
2人は龍雅城を目指すことにした。
神速中に転送術が使えないため、徒歩で行くことに。
旅の途中、捕獲した魚をきれいに捌く朧。
ゆらぎ荘に来たばかりの頃は台所を真っ二つにしたものだが、コガラシに食べて欲しくて頑張って料理の練習をしていた。
龍雅湖への入り口は日々場所を変えてしまうため、それを見つけるだけでも1ヶ月以上かかってしまった。
しかし、朧はこの旅に幸せを感じていた。
最後の手段
旅の道中、コガラシは崖から落ちて足を怪我してしまう。
霊能力が使えれば怪我なんてしないし、朧も神速中のため（今以上に）速く動くことができなかった。
責任を感じている朧を優しく抱きしめるコガラシ。
コガラシは何年も1人で異世界のダンジョンを旅しており、朧がいてくるだけで心強かった。
この瞬間、朧は自分がただの女性になったかのように錯覚するが、龍雅城を目にして自分の使命を思い出させた。
龍雅城で神速を学んだ古文書には、現状の解決方法は載っていなかった。
つまり、龍雅城にある膨大な書物を片っ端から調べるしかないということになる。
コガラシは霊能力が使えるようになる方法も見つかればと思っていたが、朧は神速世界で何年も過ごすことになりかねないことに焦り始めていた。
そこで「今すぐ神速を解除する方法もあるにはある」とつい口走ってしまう。
朧はこの方法を最後の手段と決めていたため、冗談として話しを流した。
たしかに、コガラシの霊力が尽きれば神速は解除されるものの、充霊石も霊子結晶もほぼなく霊力を自然回復させようとすればコガラシの場合は3,000年かかってしまう。
そうなれば、人間であるコガラシは死んでしまい「龍雅家のために強い子を生む」という夢は叶わなくなってしまう。
神速の世界にいれば刻一刻と、コガラシの霊力は失われていく。
自分に焦らないように言い聞かせながら書物を探す朧。
そして、1年が過ぎて書物を全て調べあげたが、解決方法は載っていなかった。
朧の使命と本心
龍雅城を後にしようとした2人だったが、朧は自分を斬って命を落とすことで神速を解除しようとした。
そして、コガラシに龍雅家縁の者と子を生むことを約束して欲しいと願った。
必死で止めようとするコガラシ！！
龍雅家のために、これ以上コガラシの霊力を失わせるわけにはいかなかった。
そして、2人が揉み合っていると転倒してしまい、2人はキスをしてしまう。
恥ずかしがる2人。
わざとではないと弁明する朧。
コガラシは今まで神速を使えば自分をどうにでもできた朧が、最後の一線だけは超えてこなかったことから信頼していた。
そして、強い力と言うのであれば、すでにゆらぎ荘の仲間たちがいる。
そう諭された朧は「コガラシとの子供が欲しい」と涙ながらに本心を伝えると、コガラシも朧に本気で惚れていることを伝えた。
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